お月見というとなぜか「秋」を思い浮かべませんか?じつはただの偶然ではないんです。この記事では秋の月が特別な理由を、歴史や科学の視点から解説していきますよ。
それでは、いきましょう!
①なぜ秋の月は美しい?科学的な理由
空の透明度: 秋は空気が乾燥して澄み渡ります。夏は空気中に水蒸気が多く、春はチリ・ホコリが多いとされています。秋は月の光が遮られることなく、くっきり鮮明に見えるのです。
月の高さ: 秋の満月は、年間を通してちょうど良い高さに昇ります。地平線近くのチリの影響を受けにくく、かといって見上げるのが大変なほど高くもない、まさに絶好の観測条件が整います。
冬は確かに空気は澄み切っていてきれいに見えるのですが、代わりに「高く昇って見づらい」というデメリットもあるわけですね。
②なぜ「満月=秋」なの?文化的な理由

旧暦と「中秋の名月」: 日本の伝統行事は旧暦がベースです。旧暦では7月~9月を秋としており、その真ん中である8月15日の夜を「中秋の名月」いわゆる「十五夜」として、古くから愛されてきました。
また、9月13日~14日にかけても、「十三夜」として月見の文化があったようです。
豊穣への感謝: 中秋の名月の時期は、ちょうどお米や里芋などの収穫期にあたります。人々は満月に豊作を感謝し、祈りを捧げる風習がありました。お月見団子やススキを飾るのも、この風習が由来です。
③おまけ:なぜ秋の月は大きく見える?
「秋の月は大きい」という話を聞くことがありますが、実際そのような事実はありません。月が地球に近づく、いわゆる「スーパームーン」のような満月もありますが、これは秋に必ず起きるものではないです。
ただし、地平線近くの月が大きく見えるのは事実です。これは近くの建物や木と比較してしまうためで、脳が「遠くにあるのに大きい」と錯覚してしまうのです。
ほかにも①で説明したように、夏に比べて秋は空気が澄んでいて減光しにくい、というのも大きく見える理由かもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。秋の月が特別なのは、澄んだ空気という科学的条件と、収穫祭と結びついた文化という二つの理由が重なり合っているからだったんですね。
次に秋の満月を見上げるときは、その美しさだけでなく、先人たちの歴史や知恵にも思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
また、満月にもいろいろな呼び方があるので、気になる人は調べてみても面白いですね。
それでは、また!
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