気温も一気に下がり、冬の足音が近づいてきましたね。
北海道や東北ではすでに雪が降り、本格的な冬もすぐそこです。☃️
さて、この時期の天気予報で「西高東低の冬型の気圧配置」という言葉をよく聞くようになります。
「西高東低」とはどういう意味なのでしょうか。
そしてこの言葉が出たらどのような天気になるのでしょうか。
それでは、いってみましょ~!!
「西高東低の気圧配置」ってなに?
「西高東低の気圧配置」とは読んでそのまま、西に高気圧、東に低気圧がある状態です。
天気予報でみるとこんな感じです。↓

具体的には「ユーラシア大陸上で高気圧、太平洋上で低気圧」が発達します。
では、そもそも低気圧、高気圧って何でしょうか。
まずは「気圧」についてみてみましょう!
「気圧」ってなに?
地面の近くには空気があります。
空気には重さがありますので、空気の中にあるものはギュッと押されることになります。
この空気がものを押す力が「気圧」の正体です!↓

「高気圧」ってなに?
高気圧とは読んでそのまま、「まわりよりも気圧が高いところ」のことです。
高気圧は空気の冷たいところ、つまり寒いところでできます。
空気は冷えることで密度が大きくなり、つまりギュッとなって下がってきます。
すると押す力が強くなり、周りよりも気圧が高くなるのです。↓

「低気圧」ってなに?
低気圧は高気圧の逆、温かいところでできます。
みなさんは小学生の頃に「ものは温めると膨張する」と習いませんでしたか?
空気も同じで、温まることでふくらみます。
ふくらむことによって空気の密度が小さくなる、つまり、軽くなります。
軽くなった空気は上昇し、押す力が弱まるわけです。↓

どうして西で高気圧、東で低気圧ができるの?
さて、高気圧は寒いところ、低気圧は温かいところでできることがわかりました。
では冬に寒いところ、温かいところはどこでしょうか。
ずばり、寒いところはユーラシア大陸、暖かいところは太平洋です。
この差は陸と海の温度の上がりやすさの違いによって生まれます。

(なので夏は陸が暑いので低気圧、海が冷たいので高気圧ができます。
太平洋高気圧が夏に発達するのは、このような特徴があるからなんですね!)
ポイント①陸は冷えやすいため高気圧ができる。海は温かいため低気圧ができる。
どんな天気になるの?
「西高東低の気圧配置」が現れると、北西の風(北西から南東へ向かう風)が吹いて、日本海側が大雪になります。
一方で太平洋側は晴れて乾燥することが多いです。
なぜ北西の風が吹くの?
低気圧と高気圧の周りでは、つねに風が吹いています。
そしてその風向きは、高気圧から低気圧に向かって吹く向きになります。

(ちなみに、「西高東低の気圧配置」とは言いますが、ユーラシア大陸と太平洋の位置の関係で「高気圧は北西」、「低気圧は南東」にあることが多いです。)
高気圧の中心では、空気が冷えて重くなり、下がってくる空気、「下降気流」が発生します。
下降気流は地面にぶつかり、周りに広がっていきます。
反対に低気圧の中心では、空気が上昇する「上昇気流」が発生します。
空気が上昇すると、地表付近の空気が薄くなるため周りから空気が流れ込みます。

地表付近で「北西の高気圧から空気が流れ出て、南東の低気圧に流れ込む」ため、北西の風になるわけです!
ポイント②高気圧から低気圧に向かって風が吹くので「北西の風」になる!
おまけ①:低気圧と高気圧の「ウズ」とコリオリの力
高気圧と低気圧の周辺ではまっすぐに風が吹き出しているわけではなく、高気圧は時計回りに、低気圧は反時計回りにウズを巻きながら風が吹いています。

これは地球が回ることではたらく「コリオリの力」というものによるものです。
風が北西から吹きやすいのはこのウズにも関係があるのです!
なぜ日本海側で雪が降るの?
ユーラシア大陸から吹いてくる風は、日本に来る前に「日本海」を通ります。
日本海には対馬海流という暖流が南から流れており、上空の空気に水蒸気をたくさん含んでいます。
この日本海の水蒸気が、雪の材料になります。
ここでポイント、雪雲ができるには、この水蒸気が冷える必要があります。
ではどのようにして冷えるのかというと、山にぶつかることによって上昇して冷えるのです!

東北には奥羽山脈、中部地央には越後山脈や日本アルプス、西日本では中国山地や紀伊山地など、日本列島の中央部分には山があるため、風がぶつかったときに雪雲が発達しやすくなります。
ポイント③日本海で水蒸気を含んだ風が、山にぶつかり上昇し冷えて雪雲が発達する。
なぜ太平洋側では晴れるの?
日本海に大雪をもたらした風は、山を越えるころには雪を降らしつくしてからからになってしまいます。
この空気が太平洋側に晴れと乾燥をもたらします。

ポイント④水分がなくなった風が山を乗り越え、太平洋側に晴れと乾燥をもたらす。
おまけ①:太平洋側でのフェーン現象
「フェーン現象」とは、風が山から吹き降りる際に、風下側で高温と乾燥が引き起こされる現象のことです。
まさに先ほど解説した現象ですね。
冬の太平洋側で発生しやすいのですが、ときに大規模な火災の原因にもなります。
冬は火の用心が盛んに叫ばれますが、このような背景があるわけです。
温度が上がる理由などは、いずれ記事にしますのでご覧ください!
まとめ
西高東低の気圧配置についていかがだったでしょうか。
以上のポイントをまとめるとこんな感じです。

①陸は冷えやすいため高気圧ができる。海は温かいため低気圧ができる。
②高気圧から低気圧に向かって風が吹くので「北西の風」になる。
③日本海で水蒸気を含んだ風が、山にぶつかり上昇し冷えて雪雲が発達する。
④水分がなくなった風が山を乗り越え、太平洋側に晴れと乾燥をもたらす。
「西高東低の気圧配置」という天気予報でよく聞くこの言葉の裏には、さまざまな科学的要素が含まれているんですね!
まさにサイエンス・イズ・エレガント!
天気も科学であふれていますね。
それでは、また!

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