天気予報を見ていると、「気圧」という言葉をよく聞きますよね。
気圧についての知識があると、天気予報がより詳しく理解できたり、自分でも軽い天気予報ができるようになったりと、日常でも役立てることができます!
この「気圧」って何でしょうか。
どのような特徴があるのでしょうか。
それでは、いってみましょー!
「気圧」ってなに?
地面の近くには空気があります。
空気には重さがありますので、空気の中にあるものはギュッと押されることになります。
この空気がものを押す力が「気圧」の正体です!↓

「高気圧」ってなに?
高気圧とは読んでそのまま、「まわりよりも気圧が高いところ」のことです。
高気圧は空気の冷たいところ、つまり寒いところでできます。
空気は冷えることで密度が大きくなり、つまりギュッとなって下がってきます。
すると押す力が強くなり、周りよりも気圧が高くなるのです。↓

「低気圧」ってなに?
低気圧は「まわりよりも気圧が低いところ」のことです。
低気圧は高気圧の逆、温かいところでできます。
みなさんは小学生の頃に「ものは温めると膨張する」と習いませんでしたか?
空気も同じで、温まることでふくらみます。
ふくらむことによって空気の密度が小さくなる、つまり、軽くなります。
軽くなった空気は上昇し、押す力が弱まるわけです。↓

「高気圧」と「低気圧」の特徴
高気圧は寒いところ、低気圧は温かいところでできることがわかりましたね。
空気の温度が違うということは、この2つの気圧にはそれぞれ違う特徴があります。
まずは高気圧から見てみましょう。
高気圧の特徴
高気圧では空気が冷えて重くなり、「下降気流」が発生します。
下降してきた空気はやがて地表にぶつかり、時計回りに吹き出します。
ここで覚え方のコツ。
「ねじやペットボトルのキャップをしめる向き」と覚えてください。

あとは「高」を漢字で書いたとき、最後のはねの向きと覚えてもいいですよ!↓

高気圧周辺では下降気流が起きますので、雲ができにくく晴れます。
高気圧の特徴
・下降気流
・時計回りの風
・晴れる
低気圧の特徴
低気圧は高気圧の逆です。
空気が温まって軽くなり、「上昇気流」が発生します。
さらに低気圧の周辺では、風が反時計回りに吹き込みます。
覚え方のコツも、高気圧の逆。
「ねじやペットボトルのキャップを開ける向き」で覚えてください。

こちらも「低」を漢字で書いたときのはねの向きで覚えることができます!↓

低気圧周辺では上昇気流が起きますので、くもりや雨が多くなります。
低気圧の特徴
・上昇気流
・反時計回りの風
・曇りや雨
おまけ:高気圧は時計回り、低気圧は反時計回りなのはなぜ?
高気圧や低気圧の周辺でウズができるのには理由があります。
これは回転している地球上の物体にはたらく「コリオリの力」という見かけ上の力が関係しています。
簡単な例を挙げると、「回転しているメリーゴーランドの上で物を投げると、曲がったように見える」みたいな感じです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。↓
風はどうして吹くの?
ここまで気圧の基礎についてまとめましたが、ここまでの知識で「風はなぜふくのか」もわかるようになります。
まず、高気圧では風が吹き出しています。
そして低気圧には風が吹き込みます。
なので、「高気圧から低気圧に向かって風が吹く」ということになります。
ただしこれは地上での出来事です。
上空では低気圧から高気圧に空気が流れ込みます。

風の正体は、気圧の差による「空気の移動」だったんですね!
風の強さは何できまる?
風にも強さがありますが、これは移動する空気の量によって決まります。
たくさんの空気が移動すれば強い風、あんまり移動しない場合は弱い風になりますね。
ではどんな時にたくさんの空気が移動するかというと、「気圧の差が大きいとき」です。
天気図には同じ気圧のところを線で結んだ等圧線というものが書かれていますが、この間隔がせまければせまいほど、気圧の差が大きい、つまり強風になります。
簡単な天気予報をしてみよう!
こんな天気図があったとします。↓

今までの知識を使って天気予報をしてみましょう!
まずは風向き。
風は高気圧から低気圧に向かって吹きます。
さらにウズの方向も考えると、こんな感じの風向きになります。↓

実際にはもっと複雑な動きになりますが、日本全体的に北西の風、北海道では北風など、大体の風向きを予想できます。
では、風の強さはどうでしょうか。
等圧線の間隔がせまい東日本の太平洋側で強く吹くことが予想できます。
さらに低気圧周辺ではくもりや雨、高気圧に近い九州は晴れ、もっと言うと「西高東低の冬型の気圧配置」なので日本海側で雨や雪、なども予想できます。
「西高東低の気圧配置」についてはこちらの記事に詳しく書いてありますので、気になる人は見てみてください!↓
まとめ
以上、気圧や風の吹き方についてのまとめでした!
天気予報でよく聞く「気圧」にも、いろいろな特徴があります。
そして気象予報士はこのような情報をもとにして天気予報をしているわけですね。
実際の天気はかなり複雑なため、必ずしも正しい予報ができるとは限りません。
それでも自分の力で天気予報ができると楽しいですよ!
みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね!
それでは、また!




コメント