冬の時期になると部屋の結露や乾燥に悩まされる人も多いのではないでしょうか。
結露とは部屋の窓などに水滴がつくこと、乾燥は空気中の水分が少なくなることです。
一見真逆に見えるこの現象ですが、これは空気にある「特徴」があるためにおこるものです。
今回はこの「特徴」を図で解説していきます!✨
それでは、いってみましょー!
結露や乾燥の原因は…?
空気中には目に見えない水分(水蒸気)が含まれています。
川や海、地面だけでなく、洗濯物や人間、動物の呼吸など、いろんなところから空気中へ飛び出していくわけですね。

この水蒸気こそが、結露や乾燥の原因になります。
そしてここでポイント!
空気には「温度が高いほど水蒸気をたくさん含むことができる」という特徴があります。
逆に温度が低いとそんなに水蒸気を含めません。
この特徴が、結露や乾燥を引き起こすカギになります。
空気はどのぐらいの水を含めるの…?
図のように1㎥の空気があったとしましょう。↓

1㎥の空気が30℃のときは、約30gの水蒸気を含むことができます。
一方で5℃しかない場合は、約7gほどしか含むことができません。

このように温度が違うだけで、含むことができる水蒸気量がぜんぜん違うのがわかります。
この「1㎥の空気の含むことができる最大の水蒸気量」を「飽和水蒸気量」といいます。
結露はどうして起こるの?
飽和水蒸気量は温度が高いほど大きいことがわかりましたね。
ではこの特徴を使って結露ができる原因を探ってみましょう。
1㎥あたり20gの水蒸気を含んでいる空気があったとします。

この空気が5℃まで下がったとしたら、どのようなことが起こるでしょうか。
5℃の空気1㎥には、20gもの水蒸気は含むことはできませんでしたよね。
5℃の飽和水蒸気量は7gでしたので、13gは空気に入り込むことができずにあふれ出てしまいます。
例えるなら、「20人で7つのイス取りゲーム」をやってるイメージでしょうか。

ちなみに「水蒸気が水滴になるしくみ」は、こちらの記事で解説していますので見てみてくださいね!↓
結露は、「温度によって飽和水蒸気量に差がある」ことが原因だったのです!
冬はなぜ乾燥するの?
空気の「温度が低いときは水蒸気をあまり含むことができない」という特徴から、もうぴんと来ている人もいると思います。
そう、冬は気温が低いので飽和水蒸気量が小さく、空気中に水分を保てないのです。
さらに蒸発量も少ないので、なおさら水分が少なくなります。
これが冬が乾燥する原因です!
まとめ
以上、結露と乾燥についての解説でした。
どちらも「温度による飽和水蒸気量の違い」からくる現象だったわけですね。
水が出てきたり、消えたりと、科学には不思議が満ちていますね!
フェーン現象などの、別の空気の特徴についても解説した記事がありますので気になる人はぜひ見てみてください!
それでは、また!




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